毛細血管拡張症(赤ら顔)
血管腫(赤あざ)・血管拡張症(赤ら顔)とは皮膚の血管が異常に増えたり、異常に拡大することで発症する疾患です。
血管腫は大きく次の2つに分類されます。
1)生後直後から皮膚表面の血管が増えて盛り上がる血管腫
乳児血管腫(いちご状血管腫)-①
2)皮膚の深いところの血管が変化して異常な固まりになる血管奇形。その血管奇形はさらに、
毛細血管奇形(単純性血管腫、毛細血管拡張症)-②
静脈奇形(海綿状血管腫)
動静脈奇形(AVM)
に分類され、それぞれ治療方針が異なります。
この中でレーザー治療が有効なものは
①乳児血管腫(いちご状血管腫)と
②毛細血管奇形(単純性血管腫、毛細血管拡張症)です。「赤ら顔」はこちらに含まれます。
乳児血管腫(イチゴ状血管腫)の一例↓
「実際の治療」
保険治療の場合、レーザー照射を3ヶ月に1回行います。
乳児血管腫(苺状血管腫)の場合はなるべく1カ月ごとに照射をしています。
乳幼児の血管腫の場合は可能な限り早い時期にレーザー治療を開始することでより良い結果が得られます。
乳児血管腫(苺状血管腫)の場合、自然消退を待つという考えもありますが、発症早期からの積極的な治療は早期消退が得られ、治療結果が良いことが多いです。
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広範囲の血管腫の場合、塗る麻酔薬を使用し、痛みを軽減させた上で治療します。
全身麻酔が必要な症例に対しては大学病院等の施設をご紹介させていただいています。
治療前・乳児血管腫
Vビームレーザーによる治療・6回照射後
「治療の目標」
皮膚には正常な血管がたくさん含まれていますので赤みを「完全に」消すことは難しいです(完全に消すとは正常な血管までなくなるということです!)。あくまでも異常な血管を減らすことがレーザー治療の目的であり、治療の目標は赤みを目立たないレベルまで減らすことです。血管腫の中でも②の毛細血管奇形(単純性血管腫、毛細血管拡張症)は再発することが多い疾患です。ですから一旦治療が終わっても数年で再発してくることが少なくありません。