院長ブログ
火傷の季節。火傷をした時の手当てについて

火傷の季節。火傷をした時の手当てについて

暖かいもので暖をとることが多い冬は火傷が多くなる季節でもあります。   特にお子様の火傷が大変多くなります。   お湯をかけてしまった、炊飯器の蒸気触ってしまった、ストーブの網を触ってしまった、などなど。   よく尋ねられるのが「跡が残りますか?」という質問です。   この問いにはいつもこう答えています。   「受傷後2週間以内に治る傷でしたら痕跡は残らないですよ」   お湯をかけたくらいの傷であればほとんどが2度熱傷と言って水ぶくれができるレベルの火傷です。   2度熱傷には浅いものと深いものがあるのですが、2週間以内に治るのは「浅い」2度熱傷の方です。つまり浅い2度熱傷でしたら痕跡は残らず綺麗に治る、という意味です。   一方、深い2度熱傷になりますと、2週間で治癒するのは難しく、傷が治った後は「瘢痕」という傷痕が残ります。   さて、2度熱傷で見られる「水ぶくれ」の処置ですが、基本水をためないように少し破いて水を出すことをお勧めします。   頑なに水ぶくれを破るな、と指導する医療機関もありますが、   水ぶくれの内容物である滲出液は細菌にとって繁殖するに最高の栄養です。何も細菌の培養液を保持する必要はありません。   さっさと破いてぺったんこにしましょう(清潔な道具で破きましょう)。   しかし、破くのは良いのですが水ぶくれの蓋の部分、薄皮はなるべく置いておくようにしましょう。この薄皮は皮膚の保護剤としては最高のものです。これを除去してしまうと痛みが出やすくなったり、創面がガーゼに固着する元になりますので注意しましょう。   あとは感染予防のために抗生剤軟膏を外用してきちんと保護をすれば大丈夫です。   万が一細菌感染させると傷が治る時間が遅くなり、デッドラインである2週間を超えてしまうことがありますので要注意です。   痛みが続くときは感染兆候であることが多いですのですぐに受診してください。   まだまだ寒い冬は続きます。くれぐれも火傷にはご注意くださいね。  

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