院長ブログ
子供の感染症が異様に少ない夏。

子供の感染症が異様に少ない夏。

最近のyahooニュースにも書いてありましたが、今夏は手足口病患者が昨年の100分の1だとか。   手足口病はエンテロウイルスなどが原因で発症するウイルス性の疾患です。患者さんは子供がほとんどです。手足口病は咽頭から排出されたウイルスによる飛沫感染や、便中に排出されたウイルスによる経口感染などで広がります。   手足口病に特効薬はなく、一人かかってしまうと周囲に蔓延するので周りの人間は手洗い、うがいをして予防することで感染の拡大を防ぎます。   つまり、お分かりのようにコロナ対策のマスク、手洗い、消毒がそのまま手足口病対策にもなっており、結果手足口病患者さんが少なくなっている、ということになるかと思います。   私たちも今夏はまだ手足口病は一人も診察していません。またここ数年ずっと多かったリンゴ病も全くみていません。   また皮膚科ではお馴染みの「とびひ」(伝染性膿痂疹)ですが、こちらも異常に少ない夏です。通常なら毎日のように数名ずつ患者さんが来られるのですが、今年に限っては7月で3人だけとこれまた少ない件数です。毎年大量にとびひ処置用の軟膏を作って用意しておくのですが今年はだいぶ余ってしまいそうです。  

お外で遊ばない、汗かかない、汚い手で引っかかない(消毒しているから)、などがとびひが減った原因と思われます。   今回のコロナの件では、みんなの予防意識でこんなにも病気が予防できるんだ、ということがよく分かりました。   この様子ですとこれから数年は子供の感染症が激減しそうです。疾患を忘れないようにうっかり誤診しないように時々本を読んで準備しておきたいと思います。   さあ、今日は土曜日。大混雑の外来です。がんばります!                    

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