今日も咲くらで

院長ブログ

2024.09.20

診療室から

乳児血管腫はvbeamパラメータを一つ覚えておけば充分

乳児血管腫の治療には血管腫用レーザーvbeamを使います

乳児血管腫。以前はイチゴ状血管腫と言っていたものです。
生後1-2か月から発生し生後半年くらいまで増大します。7ー8歳で自然治癒しますが幼児期や学童期にかかるため周囲からの指摘を恐れ、見た目の改善を求めてレーザー照射をすることが多いです。

治療には血管腫用レーザーvbeamを使います。vbeamは設定範囲が広く、いろいろといじれます。いや、いじり過ぎてよくわかんなくなっている先生多数。僕も過去vbeam沼にハマった1人です。

長年治療をやってきた結果から言いますと、乳児血管腫はパラメータを一つ覚えておけば充分です。それで全部治ります。

vbeam 7mmスポット 1.5msec 10.5J
DCD40/20

水疱が起きる場合は10.0まで下げる。
スタッキング禁止。オーバーラップ20%
月に一回照射。
色が変化しなくてもしつこく打たない。

通常5回から10回くらいで消失します。
大きい血管腫の場合、色は消えどもボリュームの残存がある場合あります。説明は必ずしましょう。

月一で観察し、拡大傾向が速い場合や、
目や鼻、口唇付近の乳児血管腫の場合はヘマンジオルの投与も考慮。日頃から病院小児科でヘマンジオルをやってくれるところを探しておくと良いです。

治療費は、保険で行うため愛知県の場合、中学校卒業までは「無料」です。

開始年齢は小さければ小さいほど良いです。0-1歳が理想。2歳だと結構大変。3歳過ぎてやると痛みと恐怖でトラウマになることがあり、あまり推奨しません。3歳過ぎたら放置か全麻。

以上、ご参考に。

当院は美容ばっかりではございません。アザ症例も山ほど手がけております☺️。

皆さま今日も良い一日を。

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