院長ブログ
2022.08.02
アトピー性皮膚炎
アトピーの痒みに効く。新しいアトピーのお薬「ミチーガ」登場。
アトピーの痒みにはほとんどの場合抗ヒスタミン薬は効かない、とは昨日のブログに書きました。
なぜならアトピーの痒みにはヒスタミンはほとんど関与しておらず、免疫が大きく関与しているからです。アトピーの痒みに抗ヒスタミン薬が効くのはかなり稀なことだと個人的には思います。(すごく効いたならたぶんアトピー以外の別の病気)
アトピーの病態を形成する免疫系の中でも「インターロイキン31(IL-31)」という伝達物質がアトピーの痒みに相当程度関与していることがわかっています。じゃあ、そのIL-31の働きを止めたらアトピーの痒みがすっかり止まるんじゃないか、ということになりますが、
その「IL-31」の働きを止めるお薬が来週から出てきます。
「ミチーガ」。注射薬です。
アトピーはしつこく強い痒みが出ることが特徴です。その痒みを止めてあげることで様々な改善が得られる可能性が出てきます。
痒みがあると皮膚を掻きこわします。皮膚が掻いて壊れるとそこから色々な物質が侵入します。侵入した物質が原因となりまた痒みがひどくなります。
そしてさらに痒みが出て皮膚を掻きこわします。。。。
という悪循環がアトピーでは起きているのですが、悪循環の始まりである痒みを制御してあげればアトピーは相当程度改善するのでは?というのがミチーガの狙いです。
ミチーガの使用条件は色々ありますが、従来のデュピルマブなどよりも全体的にゆるめになっていて、4週間の治療実績だけで投与ができるようです。年齢は13歳以上で可。ミチーガは中学生以上のアトピーに使えるようですのでありがたいです。薬価は1本117,181円で、3割負担の方で35,154円です(愛知県の中学生なら無料)。4週間に一度投与します。
さてこのミチーガ、従来から発売されているデュピルマブ(商品名デュピクセント)とはどう作用が違うのか?ミチーガで痒みは止まるとしても肝心の皮疹はどうなるのか?興味の尽きないところであります。
いずれにせよアトピーの治療方法が増えたことは歓迎すべきことです。
ますますアトピー治療がうれしくなる毎日です。
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