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院長ブログ

2022.06.29

ニキビ跡治療

にきび治療

新しいニキビ跡治療を開始しました。ポテンツァ

5月からモニター治療やトレーニングを重ねていました「ポテンツァ」によるニキビ跡治療を本格的に開始しました。

 

ニキビ跡治療は開院以来多く取り組んできました。

その昔はニキビ瘢痕の凹みに対してTCA(トリクロロ酢酸)を塗ったり、炭酸ガスレーザーや電気メスで削ったりしていました。しかしカサブタや出血、赤み、色素沈着といったダウンタイムが長いものが多く、継続して治療することが難しいものも多くありました。

 

10数年前、技術の発達によりフラクショナルレーザーが世に出てからニキビ跡治療は飛躍的に発展したように思います。フラクショナルレーザーとはレーザー光線をレンズなどにより点状にバラして照射するレーザーのことを言います。フラクショナル照射の1番の目的は副作用の軽減にあります。色素沈着などの副作用を起こしやすい日本人にとってはうってつけの機構であり、当院でも何台かのフラクショナルレーザーが稼働しています。

 

まず最初は炭酸ガスフラクショナルレーザーを導入して治療を開始しました。フラクショナルの炭酸ガスレーザーは従来の機種よりもカサブタの形成が圧倒的に少なく、治療効果も大変よかったです。現在でも深すぎる瘢痕(跡)にはフラクショナルレーザーが1番だと思っています。炭酸ガスフラクショナルの治療効果は素晴らしいのですがやはり時々起きる赤みや色素沈着に困ってしまうこともありました。

 

次に導入したのが波長1540nm(ナノメートル)のフラクショナルレーザーです。こちらは炭酸ガスレーザーと違い、表面に傷がつきません。つまりカサブタにならないノーダウンタイムでの治療が可能です。炭酸ガスフラクショナルレーザーと比較すると表面を削ったりしませんので(出血しません)治療効果が劣るのではないか、と最初は心配していましたが、やってみるとそうでもなく、ほぼ同等の治療効果が得られました。

 

ダウンタイムありレーザーとダウンタイムなしレーザーで治療効果が同じだとするならば「ダウンタイムなし」の方が活躍するに決まっています。以来、当院ではノーダウンタイム治療ができる1540フラクショナルレーザーがニキビ跡治療のメイン機になっています。

 

フラクショナルレーザー治療は、肌にレーザーで小さな傷をつけ、生体が傷を治す過程で凹みが盛り上がってくるのを期待するという治療です。これをリモデリングと言います。レーザーを使って皮膚に小さな傷を作成するまではこちらの技術ですが、その後の凹みを盛り上げる作用は患者さんの体次第ということになります。ですので少々個体差が大きい治療とも言えます。

 

このたび新しく導入したポテンツァではドラッグデリバリーシステムという技術を使って皮内にPLLA(ポリ乳酸)という薬剤を注入していきます。PLLAは生体内で分解される物質で、昔から手術用縫合糸や骨接合プレートなど医療材料として利用されています。PLLAはコラーゲンの生成を誘導する作用が知られています。すなわちPLLAを皮内に注入することで凹み部分にコラーゲンが生成されニキビ跡を効率的に盛り上げることが可能になります。

 

まとめますと、フラクショナルレーザーは自身の自然な創傷治癒を利用するもの、ポテンツァでは薬剤(PLLA)注入によりコラーゲン生成を促すものということになります。ポテンツァによるニキビ跡治療は従来のフラクショナルレーザーよりも積極的にニキビ跡を改善させる治療という位置付けになります。

(術前)

↓ ポテンツァ1回

上記は1回の治療経過です。このようにポテンツァでは少ない回数で治療効果を発揮します。治療回数は3回程度が標準、深い瘢痕となると4-5回程度となります。

 

施術に伴う副作用としては、機械で小さな針を刺していくために痛みを感じたりや出血することがあります。塗る麻酔は必須です。術後は細かい点状のカサブタが数日間続きます。ポテンツァは1ヶ月に一度治療を行います。

 

素晴らしい効果を持つポテンツァですが、難点は消耗品が高価なために施術費用が高くなるというところでしょうか。現在は導入キャンペーン価格で施術を行っていますので気になる方はお早めにどうぞ。

 

新しいニキビ跡治療のポテンツァ、今後の成果に期待です。

 

 

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