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院長ブログ

2022.06.02

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎治療の変遷

今度依頼されている講演会のために「開業医でやっているアトピー性皮膚炎治療」と言うタイトル(仮)でスライドを作成中です。

 

そこで昔からのアトピー性皮膚炎治療の変遷のスライドを作りました。

2008年以前では、

塗り薬ではステロイド外用剤、プロトピック軟膏のみ。重症例への対応にはステロイド内服のみしかありませんでした。

今思うとほとんど治す手段がありません。特に重症の方は大変な思いをしていただろうと想像します。

 

そして2022年現在。

治療手段の多さに驚きます。医学の発達は素晴らしいです。

特に2018年に発売された注射薬のデュプルマブ(デュピクセント®︎)と、2020年から順次適応追加されたJAK阻害薬(バリシチニブ、ウパダシチニブ、アプロシチニブ)の威力はすごいです。

これらの薬では、どこがアトピーだったの?というくらい皮膚が治ります。

ステロイド外用剤をほとんど塗らなくて済むくらい。

 

20年前、こんな記事を読みました。

日本の科学技術は今後どのように発達するのか?という未来予想が書いてありました。

何年後には〇〇ができるようになる、みたいな話。

たくさんの未来予想が書かれていましたが、そこにはアトピー性皮膚炎治療についても書かれていました。

 

「アトピー性皮膚炎は2025年ごろには克服できるようになる」

 

なぜかこれだけはしっかり覚えていました。

これからたった20年でどうやってアトピーが治るようになるのかね?と思っていたからです。

でも現実を見るとほぼその通り。

 

デュピクセントやJAK阻害薬では、全くお薬がいらなくなるわけではありませんが、

アトピーのひどい痒みやぶつぶつはほとんどなくなりますからこの記事の見通しはすごいなと今あらためて思います。

 

このようにアトピー性皮膚炎治療の道具はほぼ揃いましたのであとはどのように使うかだけ。

 

僕たちも上手に使えるようさらに研鑽を積みたいと思います。

 

また患者さんにもこのようにたくさんの治療手段があることを知ってもらえたら嬉しいです。

 

 

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