今日も咲くらで

院長ブログ

2022.04.13

徒然日記

今年で20年目になりました

咲くらクリニックを始めてから今年で20年目になりました。

(開業当時)2003年開院。部屋が3つの小さなクリニックでした。

現在棚にあるカルテの数は16万を超えました。安城市の人口は18万人、刈谷市15万人、知立市7万人。今のところ刈谷市以上、安城未満ですね。

これまでに本当にたくさんの患者さんに利用していただきました。ありがとうございます。

(現在)2019年、12部屋を有するクリニックに改築

この20年何が進歩したかな、と色々考えを巡らせてみました。美容治療は開業時以来ずっとやっていまして特にシミシワ治療機器はとても充実しました。最初はたった一台の炭酸ガスレーザーからスタートしましたが現在ではもう何もできなことはない、というくらい最新鋭機器がずらり。投じた金額は2億をはるかに超え、3億近く。結果を追求し常により良い治療を求めたらこうなりました。

 

また僕は開業時からニキビ治療とアトピー治療には大変力を入れていまして、その実今でもたくさんのニキビ患者さんとアトピー患者さんが広い地域から大勢やってきます。

ニキビ治療もだいぶ進歩しましたね。20年前の開業時は抗生剤中心の治療でしたが今では過酸化ベンゾイル中心の治療に変化しました。10数年前、アレキサンドライトレーザー・ジェントルレーズによるニキビ治療の基礎を作ったのは私たちです。この素晴らしい成果についての講演は今でも行っています。

 

アトピーの治療についてもずいぶん変化しました。僕が開業した時はステロイド外用と抗ヒスタミン内服くらいしかありませんでした。今思えばこんな治療で10%以上もいるアトピーの重症例が治るはずもなく、まるで風車に突撃するドンキホーテのようでした。まずどこの病院に行っても一般の医療では治らないものですから非医療にすがる人もたくさんいました。温泉だの、断食だの、脱ステロイドだの、どっかの水だの。。でも結局誰も幸せになれませんでした。仕方ないです。当時は有効な治療手段がなかったのですから。何をやっても治らない人にどうすることもできず本当に気の毒でした。

今では免疫を調整するシクロスポリンに始まり、原因サイトカインをブロックするデュピルマブ、さらにはJAK阻害薬と治療手段は飛躍的に増えました。お金はかかるもののアトピーのぼろぼろの皮膚はほぼツルツルの皮膚に治してあげることができるようになりました。

アトピーに限って言えば医療者も患者さんもお互いに本当に幸せになったと言えます。

 

さて、これからは何がどう進歩するのでしょうか?

 

現場を預かる身としてぜひ新しい治療が出てきて欲しいと思うのは、尋常性白斑と円形脱毛の治療です。私たちは多くの患者さんを治療していますが、いまいち決定打に欠けるものですからこれらの疾患に対する決定的な治療法が開発されることを切に願っています。最近の情報ですがアトピー治療で使用されているJAK阻害薬が有効である、というような治験例も出ているようですので未来に期待したいものです。

 

医師になって27年、開業して20年、多くの時間が過ぎました。この間の医学の進歩を振り返ると、これでみんなが幸せになれる!と思えるような出来事が多くありました。ということはこれからもずっと診療を続ければもっとたくさんの幸せが降ってくるのかな、と想像しますとなんだかワクワクしてきます。

 

20年目の節目ではありますが私たちは初心を忘れず、いつも前向きに、現代医学の範囲内で考えられる限りの良い医療を提供したいと考えています。

これからも頑張りますので応援よろしくお願いいたします。

 

2022年4月 咲くらクリニック院長 小林直隆

 

 

 

 

 

 

 

 

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