院長ブログ
2020.05.12
キズ、やけど治療
キズパワーパッドで傷が残らずに治るわけではありません。
コロナで休校措置が続く中、公園など普段とは違う環境で遊ぶせいなのか子供の擦り傷をよく見ます。
そしてよく使われているのが「キズパワーパッド」という製品。
これはハイドロコロイドという種類の創傷被覆材です。傷から出てくる滲出液を閉じ込めて傷を治す、というコンセプトの材料です。ハイドロコロイド自体はすでに20年以上前から販売されています。
コマーシャルの影響か、口コミのせいか分かりませんが、キズパワーパッドを貼ると傷が残らずきれいに治る、と思っている方が結構多くいらっしゃるようです。
確かにハイドロコロイドを貼付すると傷は(擦り傷程度のみに限る)従来の方法に比べると半日〜1日ほど早く治る傾向にあります。
しかし早く治る=傷が残らない、という文法にはなりません。
キズは「受傷した瞬間にその後の運命が決まっている」のです。
すなわち負ったキズが浅ければ早く治ってキズ跡が分からなくなりますし、キズが深ければ治るまで時間がかかり痕跡(きずあと)を残します。
実はキズパワーパッドを貼ろうが貼らまいが、よほどドンくさい処置をしない限り、傷の治り方(跡を残すか残さないか)はほぼ変わらないのです。
ですからキズパワーパッドを使用したから傷がキレイに治って跡を残さないというのは間違いです。気持ち早く治るかな、という程度であることをご理解いただければと思います。
またよくある間違いですが、外でこけてしまって、傷をちゃんと洗わずに砂だらけの上にキズパワーパッドを貼ってしまっている例をよく見かけます。
異物を残したままキズパワーパッドを貼ると異物とともに細菌まで閉じ込めてしまい、結果細菌感染を起こし、傷が腫れ上がることが多いです。
外でこけたらまず洗浄して異物を洗い流し、1日から2日は抗生剤軟膏で処置を行い、きちんと感染がコントロールできた上でキズパワーパッドなどに変更するのが正しい使い方です。
↑ でもこれは私たちプロの仕事になりますね。
今日は最近よく見かけるキズパワーパッドについての話題でした。
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