今日も咲くらで

院長ブログ

2019.08.31

診療室から

子宮頸がんワクチンの話題。今朝のNHKでも。再掲

皆さんは以前に定期接種になっていた子宮頸がんワクチンのことを覚えておいででしょうか?

 

日本では2012年から小6から高校1年までの女子に接種が推奨されていましたが、理由は不明ですが接種箇所の痛みや全身の脱力などの副作用(副作用かどうかは現在でも議論あり)が出現したため2013年6月から厚労省は接種の積極的な推奨をしなくなりました。

 

「ワクチン接種の禁止」はされていません。国はあくまでも積極的に推奨しない、との立場です。

 

子宮頸がんワクチンは「子宮頸がんの元になるウイルスの感染を防ぐワクチン」です。

 

子宮頸がんの元になるウイルス感染は性交渉で起こりますので性交渉が始まる年齢の前にワクチンを接種し、子宮頸がんを予防しましょう、というわけです。

 

 

子宮頸がんは女性なら誰でもかかる可能性がある病気です。特に若い女性に多いです。データはこちら。国内では毎年1万人が子宮頸がんにかかり、2700名が命を落とす、という現状です。

 

海外データでは子宮頸がんワクチン接種により高い確率で子宮頸がんの発症が防止できることがわかっています。

 

 

国内で入手できるのはガーダシル4(4種類のウイルスに対応)とサーバリックス(2種類のウイルスに対応)の2つです。

 

当然対応しているウイルスの数が多い方が効果がより高いワクチンです。

 

 

海外ではさらに予防効果が高いガーダシル9(9種類のウイルスに対応)が推奨されています。しかし国内では入手すらできません。

 

個人的に頸がんワクチンに興味を持ったのでどうせ接種するならということで自分の娘には本人の同意を得て「ガーダシル9」を接種しました。

 

 

国内では買えませんのでガーダシル9は個人輸入しました。ただしかなり高価でした。

 

ガーダシル9は医師の個人輸入という形で一部の医療機関で接種が可能です。ただし仮に副作用が起きたとしても国からの救済措置はなく全て自己責任となってしまいますのでご注意ください。

 

 

 

まずは子宮頸がんが予防できるワクチンがある、という情報を知っているかどうかが重要です。

 

日本ではガーダシル4が入手できますから国内の副作用の状況を知った上で接種するかどうかを決めるとよろしいかと思います。

 

近年国内で子宮頸がんワクチンの情報すら流さなくなったのはよろしくないですね。

 

今日は皆さんへのお知らせのためにブログに書きました。

 

注意! 当院では現在ワクチンの定期接種は行なっておりません。お問い合わせはしないようにお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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