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院長ブログ

2019.02.08

アトピー性皮膚炎

アトピー用新薬の情報。JAK阻害剤軟膏デルゴシチニブ

数日前のニュースから。アトピー用新薬の製造販売承認申請が行われたようです。

 

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「日本たばこ産業株式会社(JT)および鳥居薬品株式会社は1月31日、ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤「JTE-052」(一般名:デルゴシチニブ)の軟膏剤について、アトピー性皮膚炎を適応症として、JTが日本国内における製造販売承認申請を行ったと発表した。

 デルゴシチニブ軟膏は、細胞内の免疫活性化シグナル伝達に重要な役割を果たすJAKの働きを阻害し、免疫反応の過剰な活性化を抑制することで、自己免疫・アレルギー性疾患を改善することが期待される、世界初の外用JAK阻害剤。国内で実施した16歳以上のアトピー性皮膚炎患者を対象とした第3相臨床試験において、有効性の主要評価項目である投与開始日を基準とした最終評価時のmEASIスコアの変化率について、プラセボに対するデルゴシチニブ軟膏の優越性が確認されるとともに、長期投与時における安全性についても確認された。」

 

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そう、JAK阻害剤軟膏と言います。僕がよくブログに書いているアトピー新薬はデュピクセント という「注射剤」。これは「軟膏」です。

 

アトピー患者さんにとってはステロイド、プロトピックに続く第3の軟膏になります。

 

JAK阻害剤は内服薬としてすでに関節リウマチ治療等で実用化されているお薬です。それが軟膏になって登場するというわけです。

 

JAKとは、

体内で炎症反応をおこさせる伝達物質のなかにインターロイキン(IL)という物質がありますが、そのインターロイキン(IL)の伝達に必要な酵素がJAKです。

JAKを阻害すれば炎症がおこるための伝達システムを遮断しますので炎症が抑えられます。

 

アトピー性皮膚炎は常に皮膚のどこかで炎症が起きている病気です。JAK阻害薬軟膏を使えばアトピーの皮膚で起きている炎症が抑えられ痒みや腫れがなくなる、というわけです。

 

 

十分な治療効果を有する軟膏が実質ステロイド軟膏しかない現状を打破できるかどうか、JAK阻害薬軟膏の発売が楽しみです。

 

製造販売承認の申請から予想しますと順調にいけばおそらく年内、あるいは来年早々には発売されるのではないでしょうか。

 

でもきっと値段が高いのでしょうね。ステロイド軟膏が1本数百円というオーダーですから新薬がステロイド軟膏の何倍くらいの価格になるか注目です。

 

アトピーも苦労なく治る日も近いのでしょうか。

 

 

 

 

 

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