今日も咲くらで

院長ブログ

2017.07.17

マダニ咬傷

マダニに注意。

先日やってきた患者さん。

脇にホクロが急に出来た、との訴えでした。

よく見ると、、、ん?

(↓クリックで拡大) 

 

これは虫です。マダニ。

 

マダニはしっかり皮膚に食いついていてちょっと引っ張ったところで取れません。

 

マダニは野山に生息します。この患者さんも最近山でハイキングをしたそうです。

 

そこで噛まれたのですね。

 

さて、このマダニ、ただ食いつくだけならまだしも、いろいろな病気を媒介することで有名です。

 

ライム病、日本紅斑熱、重症熱性血小板減少症候群などの病気を媒介するのです。

 

ライム病や日本紅斑熱には抗生剤が有効で治療が可能ですが、面倒なのは重症熱性血小板減少症候群です。

 

これはマダニが媒介するウイルスのせいで起きるのですが有効なお薬がなく対症療法しかありません。時々新聞に載るマダニ咬傷後に起こる死亡例はこの症状の結果なのです。

 

もっともマダニに噛まれる方は年間数万人にも及びますので死亡例はごくわずかです。そんなに心配しなくても良いものですがマダニ咬傷後の発熱には要注意です。

 

マダニは引っ張らずに局所麻酔をして皮膚ごとカットします。
うかつに引っ張ると口だけが残ってしまい上記の感染症に罹患するリスクが増えます。

 

ですからマダニに気が付いたら病院を受診しましょうね。
もちろん皮膚科にお願いします。

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